2016年10月6日木曜日

海外で合法的に暮らすにはやることがいっぱい 1

いろんな理由の元、海外で暮らしている人がいる。


永住権を獲得してから11年になる。獲得方法には二通りあり、弁護士を雇ってやってもらうのが一つ、そして、己でやるのがもう一つ。わたしは、金銭的事情から、誰かを雇ってやってもらうと言う思考が頭に浮かばなかったので、自分でやるしかなかった。

まず、カナダの移民関連のサイトに行って、申請用紙を手に入れ、ざっと目を通し、ただそれだけでクタクタになったのを思い出す。その後、落ち着きを取り戻し、申請用紙と、記入方法の説明用紙のすべてを1枚、1枚、せっせせっせとプリントアウト。

申請書記入方法説明用紙の至る所に「ちゃんと説明を読んでから記入しなさいよー。もし、間違えがあれば、その場で直ちに審査を中止し、全部送り返すからねー」って、勧告(脅し)が書いてあるから、申請用紙と関わる時は、終始、緊張させられ、どうしても、記入の仕方を間違える気がして落ち着かない。

名前と、住所と、家族構成と、学歴と、職歴と、スポンサーとの関係性と、その関係性の信憑性を高める事実についてなど根掘り葉掘り聞かれ、わたしは、懇切丁寧に答え、記入する。自分の主張を裏付けるため、写真も添えた。

もっとも驚いた質問は、申請時から遡り、過去10年だったか、15年だったかの住所を全部記入しないといけなかったこと。わたしの場合、その間に3回の引っ越しがあり、たまたま、控えがあったからよかったが、職業上の理由等で、もっと頻繁に住居を変える必要がある人だって必ずいるだろうから、何だか、イジワルな質問だなー、と言う感想を持った。

後は、クリニックで健康診断をし、診断書を入手、警察所にバックグラウンドチェックのリクエストをする。これは、自国でしか出来ないので、帰国した際、京都の警察所で実施。と言っても、わたしの仕事は、指紋を取られる事くらいで、後は、警察官の業務。数日後「出来たでー」と連絡が来たので、笑顔で受け取りに行った。面白かったのは、犯罪経歴を示す、このバックグラウンドチェックの用紙は、密封状態で手渡され、「開けたら無効です」と言い放たれた。

いったい、何が書いてあったんだろう。若い頃、飲酒運転して、止めてあったダンプカーに後ろから突っ込んで、顔を大けがして、病因に運ばれ、警察が来て、オオゴトになった事とか書いてあったのかなー。

最後は、写真!シンプルな証明写真でも、国が相手だと簡単じゃない。申請書記入説明書によると、写真と、その写真のネガがいると ほざく 仰る。しかし、最早、時代はデジタル。デジタルカメラにネガは、なーいー! 結局、写真屋の尽力で、ネガをなんとか獲得、事なきを得た。

さて、いよいよ、最終段階だ。ぴちっと閉まったままの封筒に入った犯罪経歴書と、クリニックの健康診断書、パスポート、料金、写真等、周到に用意した必要書類と申請書を大きめの封筒に入れ、料金は高いが、大切なものがいっぱい入った封筒を失くしてもらっては困るので、シリアル#付きの郵便システムで、移民局へ発送!充実感とともに、心地よい疲労感を感じながら、「いってらっしゃーい!」と郵便を見送った。

ここで大事件!


なんと、数週間後、わたしの血と汗の結晶である、移民申請書と必要書類ご一行が「ただいまー」と帰って来た!

なんでーーーーーーーーーーーーーー?

あ!忘れかけていた記憶が蘇った!クリニックで、健康診断を受けた際、ある1点について、わたしと医者の主張が異なった事があった。わたしは、申請書記入説明書を目安に事を進めていたため、違う意見を言う医者に、やんわりと「それはちょっと違うかなー」と抗議したけど、医者は、「こうなんだ、やったことあるから間違いない」と強めにわたしの意見を却下するので「ああ、これ以上権力者に盾突けないな」と、結局、彼の主張のままやって、送ったら、それが間違っていた。

「間違いを発見したら、審査は即中断。申請書のすべてを送り返すからねー」と何度も何度も言われてた。それが今!現実に!わたしに!起こったんだ!

ガーーーーーーーーーーーン! 結果、この間違いのために移民申請書審査期間が、軽く半年は長くなった。

移民申請書の審査中、わたしの属するバンドは、楽しいヨーロッパツアーに出かけたりもしたが、私は、カナダ国外へは出ないよう言われているし、実際、自身のパスポートを必要書類の一環として送ってしまっているため、どうしようもない。ただ、おとなしく、誰も恨まず、悪態付かず、待つ、待つのみ。

しかし、何にでも終わりがあるもので、すったもんだから、約1年半後、移民審査は無事終了。カナダ国内にいた私は、最後に、面接を受けるため、カナダとU.S.A.の国境へ出向かなくてはならない!

つづく
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